林業の活性化のために、木質バイオマスの利用を推進するべきだと、主張する人がいます。山には切り捨てられている間伐材がたくさんあるのだから、それを木質バイオマス資源として活用すれば、林業の活性化に役立つと言う主張です。
■まずは建築部材から
私も木質バイオマスの利用を推進するべきだと考えています。しかし、林業の活性化のためには間伐材を含む国産材をできるだけ高く売る必要があり、その売り先は住宅などの建築部材(右の写真/人工乾燥された柱材)だと思います。廉価でしか取引されない燃料(左の写真/燃料チップとペレット)としての利用だけを推進していも、林業は活性化しないと思います。
■林業が活性化して
国産材が建築部材として安定供給されるようになると、それだけ端材なども出てきます。そうした端材などもできる限り付加価値の高い製紙チップなどとして利用を図ります。燃料として利用する部分はそうした利用ができない
木質部や
樹皮、建築廃木材であるべきだと考えます。
国産材が建築部材として使われるための取り組みが遅れているので、木質バイオマスの利用は、地球温暖化の防止などの追い風を受け、期待が先走り、林業の活性化の救世主として誤解されているように感じます。
× 木質バイオマスの利用を推進して → 林業を活性化する
○ 林業を活性化して → 木質バイオマスの利用を推進する
○ 木質バイオマスの利用を推進して → 循環型(持続する)社会をつくる
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