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それぞれの言い分。

a0004391_12142620.jpg 知り合いの建築士は、「国産材(製品)は値段が高くて使えない。」と言います。実はスギの人工乾燥材(国産材)とホワイトウッド(北欧材)は価格差はないはずです。
 中堅ハウスメーカーの資材担当者は、「国産材は揃わない。」と言います。国産材は、定時、定量、定価で供給する流通の基本ができていません。
a0004391_20155455.jpg 知り合いの木材流通業者は、「国産材は怖くて注文を受けられない。」と言います。大工・工務店から注文を受けても、製材所から国産材の部材を集めるのが大変で、納期を守ることができないそうです。
a0004391_20165974.jpg 知り合いの製材所は、「国産材(素材)の在庫は怖くて持てない。」と言います。製材所も中小の経営体が多く、その経営もギリギリなので、リスクを恐れます。
a0004391_20172914.jpg 知り合いの林業家は、「国産材(丸太)は値段が安すぎて供給できない。」と言います。事実、立木価格はゼロに等しいです。

 私見ですが、国産材の流通を阻止している一つは、こうした業界間のアンバランスだと思います。
 アメリカのウエハウザー社は、森林所有から木材供給までを1社で担っています。ホワイトウッドを日本に輸出してくる北欧は、森林の所有構造は日本に似ていますが、それをまとめるシステムがあります。

 田中淳夫さん(森林ジャーナリスト)の「だれが日本の「森」を殺すのか」へ。

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by woodlot | 2011-12-31 23:40 | まずはここから!

春のこない森林。

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 「切ったら、植える」は、林業経営の不文律でした。

a0004391_19203317.jpg 春は、植樹の季節です。今年も全国各地で、未来に夢を託した植樹イベントが行われています。

 林業経営の不文律では、皆伐後は再び植樹(造林)をして、早期に森林への復元を図ります(林業経営(皆伐/かいばつ))。こうして持続的に森林が維持されてきました。
 しかし、林業の採算性が悪化(「立木価格」=0)したことなどにより、皆伐後の植樹費用が負担できない、負担したくないと言う森林所有者が増えています。その結果、林業経営の不文律は守られなくなり、地域に偏りはありますが伐採跡地の放置が散見されるようになりました。こうした裸の山(造林未済地)が、全国で約2万ヘクタールあると言われています。

 現状の木材価格では、森林の状態を維持しつつ木材を生産する間伐や択伐などによる林業経営が望ましいと考えます(木材を生産する。(その1))。

 放って置いても森林に戻るか。もあわせて御覧ください。

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by woodlot | 2007-05-07 22:02 | 森林の景色

世界の森林面積は、そして

世界の森林面積
 FAO林業委員会がまとめた「Change in extent of forest and other wooded land 1990-2005」によると、2005年の世界の森林面積は約3,952百万ヘクタールです。世界の陸地面積が約12,081百万ヘクタールなので、陸地の3分の1が森林であります。日本の国土面積が約37.8百万ヘクタールなので、世界には日本の国土面積の約560倍の森林があります。
 なお、ここで言う森林とは樹冠率10%以上と定義されているので、日本の感覚からするとかなりの疎林も含まれています。

世界の森林面積の変化
 一方で、世界の森林面積はどのように変化しているのでしょうか。
 同じ資料によると、1990年から2000年にかけては年間約9百万ヘクタール、2000年から2005年にかけては年間7百万ヘクタールの森林が減少しています。実に日本の国土の約4分の一に相当します。このまま減り続ければ、1,500年後には全世界の森林が消滅することとなります(ハスの葉クイズ)。
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どこで、なぜ減少?
 森林の減少率の最も大きいのはアフリカの約0.6%、次は南アメリカの約0.5%です。
 まずアマゾンのパラーの森林(グーグルマップにリンク)を見ると、緑の熱帯雨林の真ん中に幹線道路ができ、その左右が肋骨状に白くなっています。また、ロンドニア(グーグルマップにリンク)に至っては、幹線道路を中心に面状に白くなっています。これがどの位の大きさかを知るために、同じ縮尺で日本を見ると驚かずにはいられません。
 これらの開発目的は、牛を飼育するための牧場だと本で読んだことがあります。より経済性の高い土地利用をするため、アマゾンでは熱帯雨林が減少しています。

もう一つの課題、質の低下!
 次に極東ロシアの森林(グーグルマップにリンク)を見ると、緑の森林とともに茶色の塊りが広がっています。また緑の森林の中にも、道路らしき筋が延びています。商業伐採が大規模に行われていると推測されます。

最後に、
 食料確保のため森林を開発する、木材生産のため森林を伐採する、こうしたことは必要だと思います。しかし、同時に「経済のない道徳は寝言だが、道徳のない経済は犯罪である。」という二宮尊徳の教えを思い出しました。
 地球温暖化の防止や生物多様性の保全、そして森林の持続性が図られる開発や経営を行うべきであると思います。

 森林認証制度もあわせて御覧ください。

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by woodlot | 2007-04-28 17:58 | 森林アラカルト

木質バイオマスの利用を推進しても、

a0004391_10474234.jpga0004391_136182.jpg 林業の活性化のために、木質バイオマスの利用を推進するべきだと、主張する人がいます。山には切り捨てられている間伐材がたくさんあるのだから、それを木質バイオマス資源として活用すれば、林業の活性化に役立つと言う主張です。
まずは建築部材から
 私も木質バイオマスの利用を推進するべきだと考えています。しかし、林業の活性化のためには間伐材を含む国産材をできるだけ高く売る必要があり、その売り先は住宅などの建築部材(右の写真/人工乾燥された柱材)だと思います。廉価でしか取引されない燃料(左の写真/燃料チップとペレット)としての利用だけを推進していも、林業は活性化しないと思います。

林業が活性化して
 国産材が建築部材として安定供給されるようになると、それだけ端材なども出てきます。そうした端材などもできる限り付加価値の高い製紙チップなどとして利用を図ります。燃料として利用する部分はそうした利用ができない木質部樹皮、建築廃木材であるべきだと考えます。

 国産材が建築部材として使われるための取り組みが遅れているので、木質バイオマスの利用は、地球温暖化の防止などの追い風を受け、期待が先走り、林業の活性化の救世主として誤解されているように感じます。

× 木質バイオマスの利用を推進して → 林業を活性化する
○ 林業を活性化して → 木質バイオマスの利用を推進する
○ 木質バイオマスの利用を推進して → 循環型(持続する)社会をつくる

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by woodlot | 2007-02-24 17:06 | 木質バイオマス

放任竹林をどうする?

a0004391_18424769.jpga0004391_1843095.jpg 各地で放任竹林が問題視されています。
 この竹林は、過密になりすぎ、一部が枯れ始めています。まるで、暗く病気になったような状態です。
a0004391_18521292.jpga0004391_18522490.jpg この竹林は、過密になった竹の一部を伐採してあります。見通しが良くなり、健康になったように感じます。
 林床には、切った竹材がまとめて置かれていました。これはこれでも良いのですが、せっかくの資源ですから、竹材の利用を考えることも課題です。
a0004391_1903812.jpga0004391_190503.jpg 竹林としての管理が難しい場合は、樹種転換を考える必要があります。
 一度に伐採してしまうと多くの竹材が発生します。ここでは、竹の切り株を利用して、下に落ちないように積んであります。
a0004391_191147.jpga0004391_19112123.jpg 全部伐採しても、竹は地下茎でつながっています。したがって、次の年に親竹から地下茎を通して養分が送られ、若竹が伸び始めます。
 根気良く筍を掘ったり、まだ伸びきらない時に若竹を倒したりする必要があります。ここの竹林では、今日筍掘りのイベントが行なわれます。

 次は、一年前の記事ですが竹林の更新を御覧ください。

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by woodlot | 2006-04-22 18:47 | 里山、竹林

人工林と天然林、どちらが好みですか。

a0004391_2032255.jpga0004391_2033562.jpg 人の手で植えられた人工林と人の手がほとんど入っていない天然林です。
 人工林は、整然と並んだ木立、天を目指して真っ直ぐに伸びる木立に美しさを感じます。
 天然林は、ゴチャゴチャしていますが、いろんな要素があって、季節とともに変化する楽しみがあります。

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by woodlot | 2006-04-19 20:15 | 森林の景色

林業の魅力

a0004391_2342730.jpg 林業地の冬の林内です。まだ若い人工林ですが、枝打ちがされています。後の方には、枝打ち用と思われるハシゴがあります。
 ここには都会の喧騒とは無縁の悠久の時間が流れていそうです。止まった時間、自然を相手に自分の力と技で仕事をする。こんな点も林業の魅力でしょうか。
 実際には、ノルマやムラのしがらみがあったりして大変です。

 林業にIターンした方のブログ
 まーのぶろぐ。ぽちぽち山里暮らしなどで。

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by woodlot | 2006-02-23 23:45 | 森林の景色

森林の集約化

a0004391_11161912.jpg 森林には所有者がいて、その所有は小規模かつ分散しています。日本の林業が停滞しているのは、林業の生産規模が小さいことも一つの原因です。
 例えば、写真の下に林道があるとします。Bさんは、Bさんが所有する人工林を間伐し、その間伐材を搬出しようと考えました。しかし、AさんやFさんの森林の中かを通さなければ出すことができません。
 ここに次のような課題があります。
a0004391_1361885.jpg 分 散 
 Bさんは、AさんやFさんの協力無しに間伐材を搬出することができません。Aさんが不在村の方だとすると、連絡を取るのに大変な労力を必要とします。まして、BさんとAさんが、代々不仲であるとするとBさんの左側の人工林は、Cさん、Dさん、Fさんの森林を迂回しなければ、間伐材を搬出できません。
a0004391_13204957.jpg 小規模
 またBさんの人工林だけから間伐材を搬出するより、周りのAさん、Cさん、Fさんの人工林も同時に間伐を行って、一緒に搬出した方がコストが下がりそうです。

 こうしたことを解決するために、森林を最も効率よく経営できる単位にまとめること(集約化)が求められています。

 次は、日本の林業の未来へ。

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by woodlot | 2006-02-18 11:27 | 森林・林業用語解説

森林の所有界

a0004391_1812736.jpga0004391_18123337.jpg 当たり前のことですが森林にも所有者がいて、個人の財産となっています。したがって目には見えませんが、右の写真の線のような所有界があります。所有の大きさは、里山ほど細かく、奥山ほど大きくなります。
 国土調査が行なわれていれば、測量結果に基づき所有界を容易に判別できます。また尾根や沢で明瞭に分かれている場合も、所有界の判別は難しくはありません。しかし、斜面の上下で細かく分かれているような場合は、林相や林齢などで判別することとなります。境木(さかいぎ)が植えられていればまだ良いのですが、所有界を知っている人が年々減少しているため、今後森林の所有界が分からなくなってしまう可能性があります。

 次は、森林の集約化へ。

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by woodlot | 2006-02-16 18:32 | 森林アラカルト

外圧と自滅

a0004391_9413549.jpg 一般的に「外材の輸入により国産材価格は低迷を続け・・・」と聞きますが、本当はどうなのでしょうか。
 実は「林業と木材産業の連携を怠ったため、製品の安定供給体制を築けず、国産材価格は低迷を続け・・・」とも思うのですが、いかがでしょうか。

 森林の荒廃や林業の低迷が訴えられていますが、どんな名医でも、診察を間違えると適切な処方を下すことができません。

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by woodlot | 2006-02-07 20:59 | 木材加工、流通