環境ジャーナリストの枝廣淳子さん(e's(イーズ))から、ループ図の作成を習う機会を得ました。例えば森林や林業のループ図は、森林や林業で増えた方が良いもの、減った方が良いものをたくさん拾い出し、それを関連する順番に結びました。こうしたループ図の作成を通して、今までは、ぼやけていた部分が、全体の中で、どのように関連しあっているのか、つながりが見えてきました。
![]() ■林業のループ 林業の収益性が悪化、林業収入の減少、木材生産や森林整備などの事業量が減少、事業量がまとまらないので労働生産性が低くなり、ますます林業の収益性が悪化するループです。 ■木材のループ 地域材生産事業が減少、地域材の供給量が減少、地域材が安定供給されない、消費者から見放される、価格が下がると続くループです。 ■山村のループ 林業収入が減少、山村に暮らす魅力が減少、担い手が減少、木材生産や森林整備の事業が減少するループです。 ■自然環境のループ 適切な森林整備が遅れるため、森林の公益的機能が低下、森林生態系の変化や自然災害などが発生し、山村がますます暮らし難くなるループです。 こうした悪循環を好循環に変えるため、新たなループを加える必要があります。 ![]() ■技術革新のループ 林業関係者の意欲を高めるとともに、ものづくり産業が関わることによって、林業生産システムが改善され、労働生産性が高まり好循環へのループに変わります。 ■産業クラスターのループ 木材の利用に関しては、林業以外の他産業とのクラスターを組むことによって、新たな需要開拓や木質バイオマスとしての利用を図り、消費者からの需要に応え、地域材価格に結び付けるクラスターのループも必要です。 ■森林利用のループ 多様な森林が整備されると、森林の景観が整ってきます。森林の豊かさを訪れた人が実感する手段として景観は重要な因子です。こうした豊かな森林資源を活用して、グリーンツーリズムや森林療法などを進め、中山間地域の交流人口を増やし、山村の魅力を高める森林利用のループも強化する必要があります。 ■市民参加のループ 森林ボランティアなどとして積極的に関わる、また森林とのふれあいなどにより緩やかに関わることによって、エコロジー意識、森林への関心が高まります。これらを、地域材の良さのPRと連動させ、木材の地産地消を図り、消費者からの需要へと結び付ける市民参加のループです。 このループ図で全てが表されている訳ではありませんが、林業の現状を変えるための議論のきっかけとなると思います。 人気blogランキングに参加していますので、みなさんのクリックをお願いします。 日吉町森林組合には、日本の林業の未来があるかも。そう思ってサイトを開くと、「ようこそ!「森と緑」の未来を創造する日吉町森林組合のホームページへ!」との文字が誇らしげに表示されています。日本の森林所有は小規模かつ分散しているため計画的な木材生産が難しく、コストが高い、供給の不安定などの課題があります。それを解決するためには、森林所有者の集約化を進め、森林施業の規模を大きくし、計画的に施業を行なう必要があります。 日吉町森林組合では、森林組合が森林調査を行い、森林所有者毎の森林施業プランを作成し、森林所有者の森林施業をとりまとめています。こうした森林コンサルティング業務に関するノウハウは学ぶことができ、サイトには研修や講師派遣、視察の案内があります。 人気blogランキングに参加していますので、みなさんのクリックをお願いします。
東京大学名誉教授の筒井迪夫氏(森林文化政策研究会会長)は、「グリーン・エージ(2000/1)」に連載していた「森林文化社会」考の第10回「施業実現の具体策について」に、次にように書かれていました。以下はその中の一部を転載しました。
--------------------森づくり(育成)に限れば、この「業」は、昔から、何らかの「産業余剰の投入」によってしか成立していなかったといっても、いい過ぎではないと思います。その投入は強制、義務、慣習、信仰、情緒によるなど、かならずしも経済的に成立していたわけではありません。 -------------------- 今ある森林は、強制、義務、慣習、信仰、情緒などの産業余剰の投入によって育まれてきたと言うことでしょうか。そう言えば、 強制とは、二宮尊徳の実話にもあるように、昔はお殿様に様々な林産物を献上していたようだし、 慣習とは、林地の下草を刈る代わりに、その草を田畑の肥料としてもらっていたようだし、 信仰とは、神社・仏閣に心願を込め、お参りした人が苗木を献植したようだし、義務と情緒はちょっとイメージがわきませんが、そうした人達により、森林は育まれてきました。 そうだとすれば、今では林業と言いますが、一昔は「業」ではなかったと言うことでしょうか。 筒井迪夫氏は、その後に次のように続けています。-------------------- 従ってこれからの課題は、「既存の産業余剰」をどうすれば自発的にあるいは制度的に、森林の造成、維持を含む環境保全活動に振り向けることができるかにあると思います。21世紀型の森林文化は、こうして生まれてくるのだと思います。 -------------------- 経済が優先される社会において、森林文化と言う価値観が認められる努力を行うことが、まさにこれからの課題だとも思います。 人気blogランキングに参加していますので、みなさんのクリックをお願いします。 林業は、斜面などの未利用地にスギやヒノキなどの有用樹種を植栽し、育て、伐採する産業です。林業経営の方法として、皆伐(かいばつ)があります。皆伐は、一定の範囲の人工林を全て伐採し、その後に再びスギやヒノキなどを植栽する方法です。おおむね、林齢が45年を超えれば一人前の木材として使うことができるので、皆伐することができます。皆伐は木材の利用目的により、柱材などを目指す短伐期経営と、大径材を目指す長伐期経営に分かれます。 45年生の人工林を育てるに、1ヘクタール当たり約250万円の投資を必要とします。しかし、立木価格がほとんどゼロに近いので、現状では皆伐を行なうことは困難な状況です。 造林(85万円)+下刈(90万円)+除伐(25万円)+間伐(50万円)=250万円 人気blogランキングに参加していますので、みなさんのクリックをお願いします。 「木材価格」=「立木価格」+「木材生産費」=「木材生産費」この式は、木材を伐採し、市場に運ぶまでの経費が、木材価格であることを意味しています。ただし、木材価格が先にありきの状況なので、条件の悪いところから運び出すと採算割れしてしまいます。 木材は良し悪しは別として国際商品ですので、需要と供給は世界規模で調整され、「いくらで売る」のではなく「いくらなら買う」と言った消費者主導の価格形成がなされています。こうした話しは、木材に限ったことではありません。田中淳夫さん(森林ジャーナリスト)の「だれが日本の「森」を殺すのか」へ。 森林認証制度へ。 人気blogランキングに参加していますので、みなさんの応援をお願いします。 「日本沈没」は、小学生の時に見た衝撃の映画です。さいとう・たかをが描いた「サバイバル」は、日本のみならず、世界中で異変が起こりました。そして、グラハム・ハンコックの「神々の指紋」は、過去に地球の地軸がぶれたことを推論し、近い将来再び起こることを予測しています。こうした地球の営みの前で日本の林業を論ずるのは小さなことですが、日本の林業は今まさに沈没寸前であります。何故ならば、山に立っているスギの人工林評価額は、ゼロになりつつあります。 「立木価格」=0この式は、林家が植林し、炎天下の中下草刈りを行い育てたスギ人工林が、資産価値を持っていないことを意味します。林家にとって、スギ人工林を伐採しても、収入は望めません。私のおおざっぱな試算では、伐期になるまでに、1ヘクタール当たり250万円ほどが投資されています。林家としては、こうした投資が全て水の泡となったことを意味しています。ただし、こうした話しは、林業に限ったことではありません。 田中淳夫さん(森林ジャーナリスト)の「だれが日本の「森」を殺すのか」へ。 「西やんのNPO奮闘記」さんのブログ「放置林重加算税論」へ。 「木材価格」=「木材生産費」へ。 人気blogランキングに参加していますので、みなさんの応援をお願いします。 最近、「荒廃森林」と言う言葉をたびたび聞くようになりました。写真は45年生のスギの人工林です。植栽した後、自然枯死で成立本数が減っただけで、間伐は全く行なわれていないようです。こうした人工林を「荒廃森林」と言います(暗黒の世界へ)。 樹高:15m 胸高直径:17cm 1ha本数:2,500本 収量比数:0.9 43年生のスギ人工林です。順調に手入れされています。下層にはヒサカキ、ヤブニッケイ、フユイチゴ、アブラチャン、クロモジなどの植生があり、人工林として管理されています(ヒノキ人工林(2,000本/ha)へ)。樹高:17m 胸高直径:26cm 1ha本数:1,100本 収量比数:0.75 上と下では、1ha本数が倍以上違います。その結果、下の立木は幹が太り、光が届く林床には植生があります。 やまを思う気持ちは、「北播磨田園日誌」さんの「山へ」で。 森林荒廃の末路は、「里山’s Bar ~おおのたまらん!土佐の山・里~」さんの「時の話題」で。 荒廃森林を防ぐ活動は、「京の杜」さんの「「京都・森とすまい百年の会」例会報告」で。 「四万十通信」さんには「森林問題」の意見も。 「二条河原落書」さんの「スギ花粉被害の原因でもある?」や、「秘境通信」さんの「魚は森で育つ!?」も。 緑は大切だ!へ。 人気blogランキングに参加していますので、みなさんの応援をお願いします。 4番は、子どもの成長に合わせ、禿山が立派な杉山、椎の木を見下ろすような大杉になったことを歌っています。 5番は、杉の用途として、舟の帆柱 梯子段、住宅、本箱、机、下駄、足駄、箸、鉛筆、筆入などに使われていると歌っています。 6番は、立派に大きくなった杉の木に負けないように、スポーツを忘れずに、頑張って、明るく楽しい日本を作ろうと歌っています。 戦後、国民総出で緑化に励んだスギ山も、今では4番の前半あたりでしょうか。あと少しすれば立派なスギ山(4番の後半)となり、私たちの役に立つ(5番)予定です。そして日本の将来も明るい(6番)ハズです。 人気blogランキングに参加していますので、みなさんの応援をお願いします。 ヒノキの人工林です。林齢は32年生で、平均樹高は15mです。同じ樹高の線香林と比べると、森林の状態が明らかに違います。この人工林は、1ヘクタールに2,000本まで間伐されています。注意して林床を見ると切り株があります。林業が不振であることは地域間で大きな違いはありませんが、林業の歴史(意識)、林道などの整備状況などによって取り組む姿勢に違いが出ています。 人気blogランキングに参加していますので、みなさんの応援をお願いします。 < 前のページ次のページ >
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